最強の廃吊り橋に遭遇す

対岸はただの原生林に還っており、渡る人などいないと思うのですが、たもとのグレーチングが妙に新しかったり(亜鉛メッキ処理の普及品なんだが、まったく錆びが浮いていない)、橋を吊っているワイヤーの固定用U字金具(これも亜鉛メッキの安物)も錆び一つ無い状態だったりと、どういう意図からなのか一応メンテナンスがされているようです。
上記説明だけだと、当然「であれば廃橋じゃないのでわ?」とお思いになるでしょう。いや、しかし、間違いなく廃橋なのです。
ついでに書けば、側面には転落防止のワイヤーネットが張られており、多少の劣化は見られるとはいえ(大きな)破れは見当たりません。橋げた(と言っていいのかな?踏み板を載せるフレームです)の100mm角程度のL型アングルとチャンネル(断面がC型の鋼材)にも若干錆びが見られましたが、年代物にありがちな「錆びが進行し表面が浮き上がってる」状態には程遠く、吊り橋がかけられた年代(昭和40年以前)を考えれば不当に良好な状態なのです。橋脚のコンクリも、橋脚からはえる鉄骨もとても良好な状態でした。
しかし、この吊り橋は間違いなく廃橋、問答無用の廃橋なのです。この吊り橋を自転車で渡れる人がいたら賞金(200円ぐらい)を払っても良いぐらい、完璧な廃吊り橋なのです。当然ですが、慎重極まりない私は渡るどころか渡ろうとも思いませんでした。だってこれだもん。