岩泉町 - 高所ドア形成過程の欠落を埋める


 


生物の進化を例に乱暴に要約すると、「種族A」〜「種族C」に進化する過程で劇的な変化が発生しているが、その劇的な変化の中間に位置すると推測できる「種族B」がどのような存在であったか、また、そもそも種族Bという存在があったのかどうかすらまったく不明な状態の事や、別パターンとして、「種族C」という存在は確認されているが、それ以前の始祖がどのような形態であったのかが不明なケースなどの事を指す。



ミッシングリンク - Wikipedia

 高所ドアというのはほとんどの場合*1、経年劣化などで外階段が消失し、ドアだけが残され生まれた奇観です。
「あれは高所ドアだ」と認識する段階では、外階段はすでに消失しており、我々は「たぶんあそこに外階段があったんだろう」と推測することしかできません。
この物件も外階段自体は完全に消失しておりますが、壁にその痕跡が、それも往時の形状を完璧に伝える線状の痕跡がはっきり残されています。
パっと見で形成過程が解る高所ドアというのはなかなか珍しいのではないかと。

*1:ごく稀に「建築当初から高所ドア」という素っ頓狂な物件があるが、それは例外中の例外だと思う。