トラックの運転席を乗用車並に低くしてほしい

大型車両による後方衝突 (asahi.com
物体が衝突する時の衝撃は、物体の衝突速度と質量の掛け算で大きくなる。誰もが習った理科の原則が、社会の中で、もう少し広く理解されていれば、痛ましい交通死亡事故を低減できたのではないか。不注意運転の大型トラックやバスが停車中の乗用車に突っ込んで、ボディーをめちゃくちゃにする交通事故ニュースに触れる度に思う。
前方衝突や側面衝突なら、ドライバーが危機を察知して、ハンドルやブレーキ操作で回避努力する分、衝撃は和らげられる。だが、後方からの衝突は、熟練ドライバーでも、危険察知と回避行為は難しい。
これまで、乗用車の安全ボディーの開発には多くの努力が払われてきた。事故頻度の多い正面衝突や側面衝突を想定し、安全ボディー構造の研究が進む一方、エアバッグや衝突感知レーダーなど、人体損傷を和らげ、危機回避運転を補助する装備品の開発も進んだ。だが、室内スペースを広く取る考えから、後方部分の衝撃吸収スペースは前方ほど大きく取られていない。まして、大型車両による後方衝突への対応は優先度が低い。
一方で、乗用車は燃費改善のために小型・軽量化が進んでいる。最近、軽自動車が新車販売の3台に1台にまで増えたことを考えると、小型車の安全性を様々な角度から再検討する時期だと言える。
産業サイドで安全ボディーの開発を改めて強化するとしても、道路交通のサイドでは、歩行者と自転車を車道から隔離してきたように、より明確に小型車両と大型車両を隔離する必要がある。大型車両の乗り入れ禁止区域を広げること、渋滞時の走行車線を大型車両と小型車両で区分することなどだ。
また、大型車両ドライバーには衝突加害性の大きさを、小型車ドライバーにはその被害性の大きさを、運転車両の重量に応じて自覚させる安全教育が必要だ。
引用元

乗ってみると分かりますが、トラックは運転席が高い位置にあるので、乗用車と比較するとスピード感がありません。私は大型免許は持ってないので3トン車(車格は4トン)しか運転したことないですが、乗用車の感覚でアクセルを踏んでいて、ふとスポードメーターを見たら制限速度を大幅に超えており、慌ててブレーキをかけたことが何回かあります。(反対に、運転席が乗用車より極端に低い"7"は、メーターに表示される速度を体感速度が大幅に上回る)
それプラス、ここからが上記の記事に関する話しですが、とあるトラッカーから「衝突したって死ぬのは乗用車の連中で、俺は死なないし」という見解を聞いた事があります。確かに運転席が高い位置にあるトラックと乗用車が衝突すれば、死ぬ確率が圧倒的に高いのは乗用車側です。北国の場合は、(冬期に)大型トラックがパウダースノーを巻き上げ、乗用車に乗る我々の視界を完全奪ってくれる(トラックは運転席が高い位置にあるので、粉雪を巻き上げても視界への影響が少ないそうだ)という、場所限定ですがとても危険なケース(これは本当に恐いよ。視界ゼロですから)もあります。
同等のリスクを負って安全運転を心がけて頂くためにも、高い位置の運転席というのは特殊車両以外は禁止し、大型トラックもダンプカーも乗用車も、運転席はみな同じ高さにすべきだと強く思います。