養殖モノの「電波系文体」が好き

村上龍氏の「トパーズ」*1とか、遠藤ミチロウ氏の「お母さん いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」*2のような、ある種の「精神を病んでいる人」特有の意味不明な電波文体*3が好きで、特に意味を求められない「挨拶の場」*4などで自分も多用していた*5のですが、半年かもうちょっと前ぐらいから私の視界*6に「意図せず自然に意味不明の文章を綴る人」が入ってくるようになり、その人の文章を目にするたびに不快感を覚えるので、今になってやっと「天然モノは苦手」という事実に気付きました。

*1:本来「意味を成さない」電波文体を用い、第三者(読者)に理解可能な物語を書き切った名作

*2:雨の信号はいつも横断歩道のわきでパックリ口を開けているあなたの卵巣が真っ赤に腫れあがった太陽の記憶をゴミ箱から引きずり出しそしてそこから一匹の虫がこそこそ逃げ出そうと28万5120時間の暗闇をめぐりながら今すぐ夕餉の食卓に頻繁に出された玉ねぎの味噌汁を頭からかぶりズブ濡れになった幸福の思い出を今か今かと待ちわびる自閉症の子供の通信欄に「僕のお父さんは公務員です」と一人で書き込む恥ずかしさを誰かに教えたくて放課後の来るのを待ちきれず教室を飛び出して一目散に家をめざしたのだけれどももれそうになるオシッコを我慢して教えられた通り緑に変わったら渡ろうとしていた信号が実は壊れていたんだと気づいた時にはすでに終わっていたんです」とか

*3:電波屋敷に貼ってあるアジビラみたいなの

*4:「書き込み」という行動を求められているわけだから、内容は有っても無くても関係ない

*5:自転車系は電波系への耐性が無い「マジメな人」が多いので、最近はあんまやんない

*6:ネット上での