三輪錦蛇、りカンベント写真館掲載記念企画

完成後約1年が経ちましたが、その間「なにか忘れているような気がするな。なんだったかな?」と心の片隅にひっかかる物を感じておりました。つい最近、その忘れ物がなんなのか判明しまして、それは「りカンベント写真館」への掲載依頼の出し忘れでした。写真館への掲載をもって完成とする方針(Kalleから)なので、実は出来上がってはいたんですが「完成」ではなかったんですね。
ということで早速写真をお送りしますと、電光石火の早業で掲載と相成りました。それも、館主殿の粋なはからいで、私のアレ達が縦一列に並び、とても見やすいです。さすがは業界のドンkinoP男爵であります。こまかい気配りがとっても素敵です。リスペクト無限大の方向であります。
というこで掲載記念というか完成記念で、写真に添えられたコメント(なんぼ趣味じゃなくても「これはダメダメだな」とか書けませんので、考えるだけでもエラく大変なんでしょうね。ご苦労なことです)にお答えしたいと、本人が見てる見てない無関係に、しようかと思います。ページ左上にニンジャがどうしたとかいうバナーが貼ってあるので、直リンしてリファラ残せばトラックバック代わりになるのでわ?ということで。
皆様ご存知の通り、錦蛇は設計段階では二輪車でした。というか、設計段階ところか一旦は2輪で完成(未塗装だけどね。塗装はたんなる錆び止めであり重要視しない。自転車として機能する=完成だ)したのでした。二輪の完成写真は、錦蛇本家のプロジェクトページと、"あなじて"に載っています。
せかっく出来上がったので試験走行にもチャレンジしたのですが、30分やっても発進すらおぼつかず(クランクを2回以上まわし続けられない)、Flevo・Kalleの経験から「これはナンボ練習しても公道走行は無理」と判断(Flevoは300kmぐらい走ってやっと公道走行に自信がついた。Kalleは駐車場内で200km程度走行練習した上で、車道への乗り出しを断念。この二形式にある程度の距離乗った経験があるのは日本語圏では私だけだろうから、「center steering式りカンベントの権威」を自認しても、そう大きな間違いではないと思う。)し、ちょうどディスクブレーキ仕様の片持ちハブが入手できたことですし、とっとと三輪化してしまいました。
二輪錦蛇のどこが難しいかというと、錦蛇形式のメリットとして語られている「self centering effect」、乗車位置の低いcenter steering式+negative trailのりカンベントのみに発生する「ライダー自身の過重(体重)で舵が直進状態を保つ」力のことですが、これの働きが物凄く違和感あって馴染むのにえらく時間かかりそうなのです。
Flevo含む゛普通の自転車゛(positive trailの車両全て)というのは、車体が傾いた方向に自動で舵が切れ、ライダーが無意識にハンドルを逆方向に切りカウンターあててバランスをとり、転倒することなく走り続けるのですが、錦蛇形式の場合は車両が傾いても「self centering effect」が強く働くので、強く意識して腰と膝で操作しない限り舵が切れません。
つまり"普通の自転車"で無意識に行っているバランス取り作業が、錦蛇形式の場合「自然には」できないのです。無意識にバランスをとることができない、車両の傾きに合わせ自然に舵を補正できない構造なので、かなり時間をかけそれ用の感覚を養わない限り、走り続けることは当然無理です。
実際に試乗するまでは「self centering effectなんて本当に発生するのかね?」と強く疑っておりましたが、いやこれが実際、ウチの錦蛇で制御不能なぐらいに強く発生してしまい、その効果を否定することはできなくなりました。
「self centering effect」はpivot angleが寝るほど強く働く(Flevobikeのpivot angleは錦蛇より激しい45度だが、同じcenter steering形式といってもFlevo形式にはself centering effectが働かないので、ペダルを踏み込む脚力によるステアへの干渉を抑えるのが目的だ)ので「では単純に起こしまくって対処」すれば良いか?いうと、起こしすぎるとペダルを踏み込む脚力がステアに干渉し、慣れないFlevo状態でふらつくことが容易に想定できます。そうなったら錦蛇の意味が無い(それじゃただのFlevobikeだ)錦蛇愛好家の大きなテーマの一つは「適切なself centering effect発生ポイントを探ること」なのです。
という記述が本家サイトにあるので、興味のある方はぜひともそちらをご覧ください。英文ですが、私でも(なんとか)理解できる程度の文章なので、ほとんど誰でも読めると思います。納得できるかできないかは別にして。